『ロックンロール』 [キャラメル役者客演]
『ロックンロール』@世田谷パブリックシアター
2010年8月5日14時開演 1階I列19番
作:トム・ストッパード
演出:栗山民也
翻訳:小田島恒志
出演:市村正親/秋山菜津子/武田真治/黒谷友香/山内圭哉/前田亜季/檀臣幸/上山竜司/西川浩幸/月船さらら/森尾舞
ケンブリッジ大学の教授マックス・モローはマルクス主義を唱える学者。彼の教え子であり、時代に翻弄されながらも生き抜くチェコ人ヤン。
ときは1968年ケンブリッジ。フラワーチルドレンのエズミは、パイパー(実はシド・バレット)の吹く笛を聴いていた。そこに、ヤンが現れる。ロックンロールを愛する彼は、ロックと家族を守るため「プラハの春」が起こったチェコへ帰国することを決意したのだった。エズミはヤンに密かな恋心を抱いていた。そんなヤンを快く見送ることがマックスにはできない。マックスの妻、エレナは癌を病んでいた。 チェコに帰国したヤンを待っていたのは、秘密警察の取調べだった。ヤンの友人ファーディナンドはドプチェク解放の署名を求めるがヤンは断る。そんな彼のもとにマックスがたずねてくるが、ヤンはマックスの言葉を聞かない。 一方、イギリスではエレナが、レンカ(ヤンと同じチェコ人)に古典を教えていた。エレナが席を外した束の間、レンカはマックスに、ヤンが逮捕されたことを告げる。チェコのロックグループの権利を守ろうという嘆願書に署名をしたせいだった。エレナの病状は進んでいた。マックスはエレナを抱きしめることしかできない。
1976年冬、プラハ。部屋に戻ってきたヤンの前に、砕かれたレコードが散らばっていた。それから20年以上たった1990年のイギリス、ケンブリッジ。マックスのもとにヤンがやってきた。ヤンとの突然の再会に驚くエズミ。
人々の想いは、静かに絡みあいながら、進んでいく。
久しぶりの世田谷パブリックシアター。
んでもって、ここも寒かった・・・。
ストールを忘れたために、休憩時間に買いに行く羽目に。
キャラメルボックスの西川浩幸出演。
なので、下調べもなくチケット購入。
・・・調べときゃよかった(苦笑)
ヨーロッパの歴史って苦手なんだよね。
なので、「プラハの春」も単語は知ってるけど、背景までは詳しくない。
ここら辺をちゃんと知っておかないと、辛いなぁ。
おかげで前半は、時代背景を理解するのに台詞を聴くのに必死。
少ない知識を呼び起こすのに必死。
後半は話の展開も早く、あっという間。
前半がこの『ロックンロール』の時代背景を中心に。
後半が登場人物たちに焦点をあてて、といった感じかな。
市村正規の舞台は初。
最初は滑舌が悪い上に、早口なのでまったく台詞が聴きとれず。
後半にかけてだんだんと口調がゆっくりになるので(年齢を重ねるため)聴きやすくなった。
武田真治も初だなぁ。
前半の若い頃の演技が、ちょっと嘘臭くてねぇ。
いかにも演じてます、台本読んでますって印象。
こちらも年齢を重ねるごとに非常によくなる。
後半の演技はすごく好き。
黒谷友香。
彼女は舞台映えするねぇ。
あの華やかさは才能だなぁ。
秋山菜津子。
前半は市村正規演じるマックスの妻・エレナ。
後半はマックスとエレナの娘・エズミを演じる。
その演じ分けはお見事。
葛藤、悩み、不安、愛。
そういったものが、二人の女性のキャラクターでそれぞれ表現される。
山内さんは存在感あるねぇ。
やっぱりこの人はどこにいてもこの人だ。
西川さんは出番少なめ。
それでも西川さんらしい演技が観られた。
場面転換で使われるスクリーンと当時の音楽たち。
これは効果的だった。
この当時の音楽に精通してるとさらにおもしろいだろうなぁ。
(私、洋楽には疎い。名前は知ってるけど、音楽まではちゃんと知らない)
それでも充分におもしろかった。
あぁ、やっぱりちゃんと下調べしていけばよかった・・・
『ロックンロール』@世田谷パブリックシアター
2010年8月3日(火)~8月29日(日)
ホリプロオンライン『ロックンロール』公式サイト
世田谷パブリックシアター『ロックンロール』公式サイト
タグ:観劇
コメント 0