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『バイ・バイ・ブラックバード』1回目 [CARAMELBOX]

『バイ・バイ・ブラックバード』
演劇集団キャラメルボックス25th②スプリングツアー
『バイ・バイ・ブラックバード』@池袋サンシャイン劇場
2010年5月27日13時開演 1階17列22番

脚本・演出:成井豊+真柴あずき

出演:
沢野泰輔……大内厚雄
柳瀬ナツカ……實川貴美子
安西亮一……有馬自由(扉座)
真鍋充……多田直人
小松崎怜奈……岡田さつき
猪俣亜美……井上麻美子
大橋史代……坂口理恵
東理々子……林貴子
柳瀬はつみ……前田綾
柳瀬和也……小多田直樹
安西真砂子……大森美紀子
安西由紀人……鍜治本大樹
真鍋敏晴……西川浩幸
真鍋彩子……森めぐみ

【ストーリー】
2010年6月、世界各地で新種の熱病が流行。
その後遺症で、数百万の人々が記憶を失った。
ナツカの場合は、11年分の記憶。
その結果、彼女の心は16歳の頃に戻ってしまった。
ナツカは、記憶喪失者が再教育を受ける学校に通い始める。
そこには、他に4人の16歳がいた……。



本当は初日13日に観る予定だったんだよね。
そんなこんなで、やっと観ることができた。

いつもはセットを造り込むキャラメルボックス。
今回の舞台セットはとてもシンプルで抽象的。
円形の台に椅子。
台はいくつかに分割できて、シーンによって形が変わる。
これはよかったなぁ。

ダンスシーン。
これは2階席から観たい。
他にも抽象的なシーンがいくつかあって、やはり2階席から観ると綺麗だろうと思った。

キャラメルの最近の作品は、表情が見えないと伝わらないものが多かったように思う。
でも今回は遠くから観ることで、伝わってくるものがある。
これは今までとは大きく異なる部分。
そしてキャラメルにはなかった部分。
照明の美しさ、とかではない、芝居そのものの美しさ。
それがあえて遠い席で観ることで際立つ。

今までの作品は、小劇場でやってもいいんじゃないか、と思うことがあった。
舞台装置をもっとシンプルにして、小さなハコでやったほうが臨場感が出るんじゃないか。
役者の伝えたいことがより伝わるんじゃないか。

でも、今回の作品は、サンシャイン劇場(あるいはオリエンタル劇場)でやることを前提とした芝居。
700~900キャパのハコで“観せる(魅せる)”ための芝居。
その“スケールの違い”を感じた。


芝居の内容について。
私はこの手の芝居、すごく好み。
役者の全体的なバランスもよかったように思う。

途中で先が読めちゃう感じはあるんだけど。
まぁ、それ含めてキャラメルらしい、と。
キャラメルにしては“新しい挑戦”なのに“キャラメルらしい”と思った。


やはり、この芝居も、細かい部分で痛い。
あまりにもリアルで、痛くて辛くて悲しい。
思わず顔を伏せてタオルで目を押さえて嗚咽をこらえるのが精いっぱいなことも。


生きていれば、やり直しはできる。
本当に大切な人ならば、正面から真っすぐにぶつかっていけばいい。


オープニング。
ぼーっと考えてた。
私は今までも何度も何度も、キャラメルボックスの芝居に助けられて支えられてきた。
辛い時期も厳しい時期も、救ってもらってきた。

私が初めてキャラメルを観たのは高校2年生の4月。
もし、16歳に戻ったら。
私が観てきたキャラメルボックスの芝居はほぼ忘れちゃうんだよね。
たくさん影響受けてきたからなぁ。
それがなくなったら、私はどうなるんだろう。

あの頃は、今の仕事に就くとは思ってなかったし。
想像もできない。

でも、あの頃は父がいた。
母が入院して、夫婦仲の悪かった両親が、お互いちょっとだけ歩み寄った。
ほんのちょっとだけだったけど。
私は、両親に反発してた。
それでも父はいたんだ、16歳のときは。
そう思うと、辛くて、悲しくて、苦しくて。
もう喧嘩もできない、反発することだってできない。

相手が生きてさえいれば。
何度だってやり直しができる。

だから、諦めないでお互いに歩み寄って。
傷ついたっていい。
怒ったって、泣いたっていい。
理解しあうためにたくさん話をして、たくさん傷つけあって。

そしてたくさん笑いあえばいい。
たくさんの思い出をこれから作れるんだから。
だってまだ時間はある。
過去と今を大切にして、これからを見て進んでいけばいい。

諦めちゃいけないんだよね。
だって、生きたくても生きられない人がいる。
やりたいことがあっても、できない人がいるんだ。

でも、私は生きてる。
やりたいと思えば、努力してやればいい。
それだけの体力はある。
時間もある。

次はもっとフラットな気持ちで観られるかな。
タグ:観劇
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