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『華々しき一族/お婿さんの学校』 [観劇]

森モリ(表)森モリ(裏)
ハイリンドVol.8『華々しき一族/お婿さんの学校』@赤坂RED/THEATER
2009年11月20日19時半開演 D列5番

作:森本薫「華々しき一族」、モリエール「お婿さんの学校」
演出:中野成樹

出演:
『華々しき一族』
鐡風……芥勘兵衛
諏訪……枝元萌
昌允……浜谷康幸
美伃……はざまみゆき
未納……高藤真奈美
須貝……阿部よしつぐ

『お婿さんの学校』
スガナレル……伊原農
アリスト……多根周作
イザベル……小泉真希
レオノール……宇津井香織
リゼット……赤荻純瞬(劇26.25団)
ヴァレール……西地修哉(726)

ハイリンド、2つやります。
今回は「森組」と「モリ組」に分かれて1ステージで2本上演!!

早熟で既知に富む劇作で昭和の天才と謳われた劇作家、森本薫。
仏王ルイ14世の庇護を受け古典喜劇を完成させたモリエール。
時代と国を超え、現代に息づく巨匠が揃って描くのは今と変わらぬ愚かしくも愛しい人間模様。
そして、恋、愛。並べて料理するは古典をわくわくさせるフランケンズの中野成樹氏。
4年間煮込まれたハイリンドが赤坂RED/THEATERにて新たな世界をお届けします。
森モリ、召し上がれ。


赤坂RED/THEATER森モリ公演
2つの作品を上演。
どうやるのかなぁ、と思ったら、なるほどぉ、と。

この作品。
原作をちゃんと知っているとより面白みが増すと思う。
芝居を観ながら、原作を読みたくなったわ。

セットと台詞のギャップがすごく面白かった!
舞台装置は、LEGOブロックを思わせるようなセット。

『華々しき一族』
映画監督と日本舞踏家の妻には、3人の子供がいた。
父母の芸術に批判的なビジネスマンの長男、しとやかで内向的な長女、活発で行動次女。そしてこの家に同居する父の弟子。同じ屋根の下に住む義兄妹と同居人がおりなす恋心は世にも奇妙に絡み合い…。


セットはまるでLEGOブロック。
なのに、役者の口から出てくるのは古典的な言い回し。
来ている服は、今風だったり、ちょっと古風だったり。
でもそれがなんだかみょーにあう。
ギャップがあるのに、なんかしっくりきちゃう不思議さ。

阿部よしつぐ演じる須貝の表情や目線、空気の変化はよかったなぁ。
のら~り、くら~り、どこが本心なのか。

暗転の使い方がね。
原作の長いシーンをばっさりカットしたんだろうな、と。
説明部分は各自推察してください、と。
(なので、原作知ってると、なおおもしろいと思った)

はざまみゆき演じる美伃。
いやぁ、はざまさんってますます色っぽくなったよね。
妹・未納役の高藤美奈子。
彼女は快活で美人。
役柄通りのイメージを思わせる風貌。
はざまさんは背が高いわけでもスタイルがいいわけでもない。
目鼻立ちが整ってるわけでもない。
でも、ふわっと漂う色気がある。

ちょうど、友人と「華がある」ってどういうことだろうって話をしてたんだよね。
はざまさんを観ていて、こういうことなんだろうなぁ、って思った(笑)

枝元さんもよかった。
強烈なおばちゃんかと思うと、若い男性に想いを寄せられ揺らぐ女性に。
動揺して、うきうきして、パニック起こして、怒って、沈んで。
その激しい感情の変化、起伏がお見事。

浜田さんはね、前回何で観たんだっけな?
須貝と昌允の淡々とした言葉のやりとり。
淡々としてるのに、感情がにじみ出てる。
トーンは変わってないのに、伝わってくるものがある。
お互いがお互いの腹を探って、そして明言せずに自分の意思を伝えようとする。


最後、暗転。
次に照明が点いたら、セット中央には多根さんと伊原さん。

『お婿さんの学校』
兄・アリストと弟・スガナレル。
二人にはそれぞれ愛してやまない姉妹がいた。若くして頑固で厳格なスガナレルと、年長でありながら寛容で理解あるアリスト。真の愛を手に入れるのは、果たして。


いやぁ、ここの転換はびっくり(笑)
休憩でも入れるのかなぁ、とか。
一度、セットを変えるのかなぁ、とか。
色々想像してたんだけどね。
そのどれでもなかった。
そのまま、2本目が始まっちゃった。

これはねぇ、伊原さんがすごかった(笑)
今までの印象を完全にぶち壊した演技。
いやぁ、この人も底知れないねぇ。
観はじめた頃に持ってた印象が、観るごとに変化してくんだよな。
今回もあっさりと今までのイメージ覆してくれましたわ。
お見事。
しかもめちゃくちゃ面白かった(笑)

多根さんは、ぽいといえば、ぽい。
でも、これがまたいいね。
すごく自然な感じでそこに存在してるというのかな。

というか、めちゃくちゃだなぁ、この作品のキャラ設定(笑)
でもそれがおかしくて、おもしろくて、いやぁ楽しかった♪

スガナレルとイザベルがめっちゃ濃い。
アリストとレオノールがすごく自然。
この対比も面白かった。

この2作品は、そのうち原作を読んでみようと思う。


ハイリンドVol.8『華々しき一族/お婿さんの学校』
赤坂RED/THEATER
11月18日~11月23日
詳細は公式サイトにて
タグ:観劇
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