今野敏「隠蔽捜査」 [読書・映画]
おもしろかった。
一気に読んでしまった。
主人公の竜崎。
最初は感じ悪い奴だなぁ、と思った。
でも、話が進むうち、どんどん好きになった。
ほんとに変わってる。
妻の冴子や同僚で幼なじみの伊丹に“変人”と言われるだけのことはある。
でも、それは“誉め言葉”でもある。
自分の役目役割を熟知し、そのために何をすべきか常に最良の方法を考える。
そのためには限界を超えてもやらなければいけないことがある。
最善策を考え、あらゆる手を打つ。
物語の終盤になり、竜崎に“人間的な感情”が芽生えるところもいい。
ただの“変人”から、“ちょっと魅力的な変人”になってる。
一貫した竜崎の態度、考え方。
それがページをすすめるに従って顕れてくる。
組織に真っ向からぶつかる。
しかもそれは正義ではなく、自分の信念に基づく行動。
我が子の犯罪まで、もみ消すことはない。
もちろん、組織ぐるみの隠蔽工作にも立ち向かう。
今野さんの作品は、また読んでみようと思う。
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