川端裕人「銀河のワールドカップ」

銀河のワールドカップ (集英社文庫 か 49-1)

• 作者: 川端 裕人
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2008/05/20
• メディア: 文庫

実は、川端さんの文章は小説以外でかなり読んでいる。
仕事絡みで二度ほどお会いしたこともある。
でも、小説は初めて読んだ。
（この間、短篇は読んだけど。）

この「銀河のワールドカップ」は一気に読んでしまった。

恩田陸作品に出会った時のように、夢中で読んだ。
早く次のページをめくりたくて仕方がない。
先が気になって気になって。
恩田さんの作品とはもちろん作風が違う。
でも、作品の持つパワーは匹敵すると思った。

花島コーチの考え方。
何となく共感する部分が多く。
また、彼の感じている苦悩も、自分の中に存在してた。
でも、彼のように貫き通せるパワーは自分にはないかもしれない。

桃山プレデターの子どもたち一人一人がとても個性的。
場面により、語り手がころころと変わる。
その文章も語り手の個性を表わしていて、魅力的。
それぞれが見た、それぞれの立場からの、それぞれの場面。
しっかりと書かれていて、臨場感もあり、よかった。

川端さんの小説。
ちょっと、片っ端から読んでみよう。