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加納朋子「月曜日の水玉模様」 [読書・映画]

加納朋子「月曜日の水玉模様」(集英社文庫)

月曜日の水玉模様 (集英社文庫)

月曜日の水玉模様 (集英社文庫)

  • 作者: 加納 朋子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 文庫


いつもと同じ時間に来る電車、その同じ車両、同じつり革につかまり、一週間が始まるはずだった――。丸の内に勤めるOL・片桐陶子は、通勤電車の中でリサーチ会社調査員・萩と知り合う。やがて二人は、身近に起こる不思議な事件を解明する<名探偵と助手>というもう一つの顔を持つように……。謎解きを通して、ほろ苦くも愛しい「普通」の毎日の輝きを描く連作短編ミステリー。


加納作品、ハマってます。

連作短編ものが多いのも読みやすい理由かな。
あとは、"日常"が舞台なのもさらっと読める理由。

最近、疲れやすいせいか、読み応えのしっかりしたものは敬遠してしまう。
軽く読んで、読後感がほっこりしたり、すっきりしたりするものを好む傾向あり。
そういう意味では加納作品はぴったり。

加納作品は、深く読むことも可能な作品なんだけどね。
さらっと表面だけ楽しむこともできる。

この作品は、日常が舞台。
毎朝の通勤電車で3着のスーツと5本のネクタイを着回す「愛しの君」。
彼の前のつり革に毎朝つかまり、彼が下りる登戸から代々木上原までは座って寝るのが日課の陶子。
その日常がある日、崩れるところから話が始まる。

些細な描写が、日常の一部をリアルに描いていて、うんうん、と納得。
女性作者ならではの、微妙な女性心理の表現もいい。
会社組織という中での自分、一つの駒でしかない自分というもの。
そこから飛び出したい気持ち、飛びだせない"常識"という名の足枷。

まぁ、そんな部分は置いといて。
話はおもしろかったなぁ。
リサーチ会社って実際はこんなにも探偵的なことしてるのか??
陶子の頭の回転の良さと、萩ののらくらした雰囲気と。
この二人の名(迷)コンビは、読んでて楽しかったなぁ。

軽ーく読むのにはぴったりな作品。
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