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『苦情の手紙』 [観劇]

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朗読劇『苦情の手紙』@博品館劇場
2008年7月12日13時開演B列19番

作・演出:中野俊成

出演:
津村知与支(モダンスイマーズ)
松永玲子(ナイロン100℃)
朝倉伸二


毎公演、キャストが替わります。
まったく同じ台本、朗読する役者によってまったく違うものになっているそうです。


今回、朗読劇自体が初めてでした。
でも、出演者は粒揃い。
きっと声だけでも惹きつけられるに違いない。

客席はかなり余裕のある状態。
朗読劇ってこんなもん??
なので、関係者がいると目立ちました。
モダスマの西條さん、古川悦史さんがいました。
他にも観たことのある女優さんもいたんだけど、名前が出てこず・・・はははっ。


セットは木製の椅子。
背後に扉もしくは窓をかたどったものがそれぞれ。
たったそれだけです。

場面転換は暗転と照明で。

本を読んでいる時のように、想像力を掻き立てられる。
目の前で朗読をしている役者が、実際にどのような状態なのか。
どんな場所で、どんな様子で、どんなことをしているのか。
場面が浮かんでくる。

でも、きっと隣の人が想像しているものとは違うんだろうな。
セットがあれば、ある程度想像の範囲は狭まる。
でも、それがないとこんなにも自由に想像できるんだ、と。
当然といえば当然なんだけど、そんなことに気がついて、おもしろいなぁ、と思った。

その分、朗読する役者には、声の演技が求められる。
三人の声だけで、物語を構築していかなければならない。
しかも、この公演は全ステージのキャストが違う。
観客にとっても、出演者にとっても、一度限りの舞台。


始まりは一通の苦情の手紙。
アパートの二階の部屋に住む男のもとへ、階下の住人(女)から、深夜の騒音についてクレームがくる。
立て続けに三通。

そして、手紙のやりとりがはじまる。

また、男のところに届く迷惑メール。
その迷惑メールの差出人は偶然にも以前の同僚(たった一週間の)だった。

手紙とメール。
そのやりとりだけで表現され、浮かび上がる三人の人物像。
その不思議な関係。

しつこく苦情を送り続ける階下の女性。
途中、「うわぁ、怖いなぁ~」「きもっ」と思う。
でも、何だかんだと相手をする男、そのやりとり。
「おいおい」と思いながらも、いつのまにか「いいコンビだ」、と思っている。

なんだかんだで、引っ越すことになった男。
そして、それを追って、隣に越してくる女。

ストーカーなんだよね、文字で表現すると。

でも、最後の松永さんの朗読と表情。
それを観て、「この二人、くっつくんじゃない?」なんて思った。

これ、別のキャストで、別の解釈で上演すれば、きっと怖い話にもなるなぁ~。
タグ:観劇
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