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【観劇】『飛龍伝』 [キャラメル役者客演]

ゴーチ・ブラザーズ プロデュース公演『飛龍伝』@下北沢本多劇場
2013年1月23日19時半開演

作:つかこうへい
演出:中屋敷法仁

出演:
玉置玲央 黒木華
稲葉友 小川慧 小早川俊輔 藤本強 大石憲 大村わたる 加治将樹
重岡漠 永島敬三 橋本淳 大塚宣幸 相馬一貴 板橋駿谷 多田直人
間宮祥太朗

公式サイト

久々の本多劇場。
こんなに座席狭かったっけ?
左右が男性だったので、けっこう窮屈でしたわ。


言わずと知れた神林美智子を中心にしたお話。
全共闘40万人を率いる委員長。
学生運動、11.26の国会前のデモで命を落とした。

私はこの時代に生きているので、学生運動自体はよくわからない。
でも、その時代に存在した、若さゆえの大きなエネルギー。
それぞれの想いと、時代の流れという圧力。

そこまでの大きな時代の潮流を体感することはないと思う。
けれど、自分の意志とは関係なく、周囲のエネルギーに翻弄されることは、小さなものならあるだろう。
小さいから、自分の命を落とすことはない。
あの時代は、自分の命や尊厳を賭けて、賭けさせられてしまうほどの大きなエネルギーが溢れてたのだと思う。

学生運動を題材にした芝居を観ると思う。
今とは違う時代の流れ、その大きな渦、パワー。
それを体感したことは、その時代を生きた人たちにとってどんな意味を持つんだろう。
そこから何を得て、何を失って、今も生きているのだろう。
そして、今の時代をどう見て、何を感じ、何を考えているんだろう。

『飛龍伝』自体は、ずっと観てみたかった作品。
中屋敷くんの演出もまた観たかった。
若い世代の役者ばかりを集めて(多田くんは唯一の30代?)の舞台。
まぁ、実際出てくる人物がみな若いわけだしね。
若さゆえのパワーが必要な作品なのかも。

途中途中で挟まれる曲がすべて「革命」に関係した曲。
それに気付いて、にやっとした。
動き、掛け合い、スピード感。
なるほど、と思いつつ、中屋敷くん以外が演出した『飛龍伝』を観たいとも思った。
というのも、この作品そのもののと、中屋敷演出との違いを観たい。

神林美智子を演じた、黒木華さんがよかった。
野暮ったい感じから、色気漂う感じまで、非常に説得力のある存在。
作品のパワーに押されることなく、そこに存在する。
女としての「叫び」は、響いたなぁ。

玉置くんも非常によかった。
あっけらかんとしたエロさ。
友情と愛情と、仕事への想いと。
歪んでしまった感情、抑えきれない感情。
ヒリヒリとしつつ、温かさもあり。
隊員たちから愛される隊長、あれは納得。

多田くんも出番は多くないものの、存在感あり。
他の役者すべて、劇中に熱く生きてた。
若干、よくわからないキャラもいたけど・・・。

ほとんどセットと呼べるセットのないステージ。
役者のみで作品を完成させ、届ける。
やっぱり、おもしろいな、中屋敷演出。
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