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『猿』 [観劇]

『猿』
G-up presents『猿』初日@ザムザ阿佐ヶ谷
2010年7月23日19時半開演 A列7番

作:秋之桜子
演出:寺十吾

出演:
泉・・・・・・有馬自由
仁科・・・・・・有川マコト
香川・・・・・・西原誠吾
手塚・・・・・・朝倉伸二
沙紀・・・・・・柿丸美智恵
ツネ子・・・・・・三鴨絵里子
ボク・・・・・・山ノ井史
時江・・・・・・山像かおり
高岡・・・・・・細見大輔


初日に行ってきました。

ザムザ阿佐ヶ谷。
建物といい、ハコの雰囲気といい、素敵なんだよね。
でも、あの座席はなぁ・・・。
2時間の芝居、終わった後は足腰やばかった。
それさえ改善してくれれば、文句のないハコ。


時江の経営するBAR(?)が舞台。
高さのある舞台装置。
ステージ上手奥に階段があって、二階部分を素ガラスと照明で。
上手側の袖部分も舞台として使っている。(というか、ここの袖はほとんどない)
店の外に出ると、そのまま客席上手側通路を通って役者がはけるようになってる。
前回、ここで芝居を観たときも客席出入口付近を芝居で使ってたっけ。

セットは全体にレトロ。
2.26事件の後だから、昭和初期か。
治安の悪化、軍部の独裁、言論統制・・・
きな臭い雰囲気が会話からも漂う。


タイトルの『猿』。
サル山の猿、しかも、発情期の猿を示してるそう。
効果音として猿の鳴き声が。
でも、リアリティに欠ける。
実際、発情期のサル山の声を入手すればよかったのに。
ま、声さえしてればいいんだろうな。
そんなところに引っかかるヤツなんてほとんどいないだろうし。←私くらいか


呪縛。
様々なものからの呪縛。
過去であったり、名誉であったり、自尊心であったり、愛情であったり。
登場人物それぞれが何らかの“重り”を心に抱えている。
それに縛られ、囚われている。

登場人物のゆったりとした口調のやりとり。
しかし、男女の交わり、パトロン、心中、傷害事件・・・。
出てくる事柄はかなりドロドロしてる。
そのゆるい雰囲気と、描いているものと。

ツネ子の存在もまた効果的。
彼女の口調や存在、醸し出す独特の空気。
彼女の背負った傷が、終盤に判明。
高岡との関係もまた。
それを知るとツネ子に対する高岡の態度。
高岡がツネ子と関係を持った男に対する態度。
心が壊れてしまったツネ子が語る高岡との出会い、彼への気持ち。
それらが切ない。

誰と誰が親友で。
誰が敵で味方で。
何が正義で何が真実か。


嫉妬、独占欲。
絆、友情、信頼。
恐怖、怒り、軽蔑、悲しみ。
愛情、悦び、優しさ。

女は強い、男はもろい。
そんな印象を持った。


うん、消化し切れてないな。
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