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養老孟司・岸由二「環境を知るとはどういうことか-流域思考のすすめ-」 [読書・映画]

養老孟司・岸由二「環境を知るとはどういうことか-流域思考のすすめ-」(PHPサイエンス・ワールド新書)

環境を知るとはどういうことか (PHPサイエンス・ワールド新書)

環境を知るとはどういうことか (PHPサイエンス・ワールド新書)

  • 作者: 養老 孟司 岸 由二
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/09/19
  • メディア: 新書



なんとなく、タイトルに惹かれて手に取った本。
普段あまり新書は読まないんだけどね。

はっとした一文が。
自然と聞くと体に染みついた近くの川や雑木林を思い出すのがほとんどなのに、世間が自然について語るときは遠いアフリカの草原やサンゴ礁の島の話ばかりでてくる。(p96-97)


私自身、子どもの頃は野山を駆け回った。
近くに東京電力があって、その裏手に杉林があった。
それに隣接して、市民の森があって、畑や田んぼもまだ多かった。
夏は朝早くに起きて、兄についていってクワガタやカブトムシをとった。
虫取り網を持って、雑木林の中をふらふらしてた。
雨が降ると大きな水たまりができて、裸足になって入って行った。
そこで大きなおたまじゃくしなんかの水生昆虫を捕まえた。
林の中で何気なく木に手をついて、毛虫に刺されたこともある。
幼馴染のおばあちゃんに連れられて、ヨモギを採りにいった。
それでおばあちゃんが作ってくれるヨモギ蒸しパンが大好きだった。
春はシロツメクサで花冠を作った。
蜜を集めにきた、ミツバチに刺されて腕が腫れたっけ。
四葉のクローバーを何時間も探したこともある。
草笛吹いたり、オオバコで草相撲したり。
ノブドウでハンカチ染めたっけ。
実家の二階より高い木に登って母親を仰天させたこともある。
怒られてもその木はお気に入りでしょっちゅう登ってた。
そのうち母が諦めた(笑)
ちょっと自転車こいで小学校の向こうまでいくと「じゅんさいけ」があった。
(いま考えると「じゅんさい池」だと思われる)
よっちゃんイカでザリガニ釣った。
ここは兄が一緒じゃないと来られなかった。
アオダイショウやマムシもいた。
向かいのおじいちゃんがマムシ捕まえてマムシ酒作ってたな。
アオダイショウも素手で捕まえてたよなぁ(これは今でもそうか)
イナゴが多い季節にはたくさん捕まえてきたけど、佃煮にはできなかった(笑)
ノビル採ってきて、湯がいて酢味噌で食べた。
ヘビイチゴは味がなくて美味しくなかったけど、ノイチゴは美味しかった。
クワの実がなる時期は、近くの公園の雑木林にある大きなクワの木に採りに行った。
これも食べる他に、ハンカチ染めるのに使ったっけ。


いま、私は“自然”と言われると何を想像するだろう。
ぼんやりと子どもの頃の記憶を思い浮かべる。
でも、世界的な環境破壊を思い浮かべてないだろうか。

自然保護、という言葉を聞くと、なんだか落ち着かない気分になってた。
アフリカの自然を保護しよう、熱帯雨林を守ろう・・・。
そういう活動を見聞きして、多少なりとも関わったりして。
でも何かが違うんじゃないかなって思ってた。


私は“足元の自然”を忘れてたんじゃないかな。
本当に身近な自然を守ることができなければ、地球規模の話なんてできないでしょ。
というか、地球規模の自然保護は、私には荷が重い。

子どもの頃、走り回ったあの“自然”がまだあるのかわからない。
実家も越してしまったし、そもそも宅地開発が進んでたからなぁ。
市民の森のど真ん中を国道が通ったし。


でも、あそこに行ってみようと思う。
ノートと双眼鏡とカメラ持って、出かけてみよう。
そう思わせてくれただけでも、この本と出会えてよかったなぁ。
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