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『HAKANA』 [キャラメル役者客演]

hakana.jpg
『HAKANA』@明治座
2008年4月24日13時開演

横内謙介作『いとしの儚』より。

脚本:横内謙介
演出:杉田成道

出演:
儚……藤本美貴

鈴次郎……出口兼悟

青鬼……山本亨

鬼シゲ……住谷正樹(レイザーラモン)
地蔵菩薩/殿様播磨/助兵衛……出渕誠(レイザーラモン)

紅百合お銀/花売り……渚あき
宿屋の女将お福……吉本菜穂子
おかまの三本松……工藤潤矢

ゾロ政……杉村蝉之介

ムササビ一家の親分長治……高木トモユキ(劇団扉座)
中盆……相沢祥吾
若い衆……松井明(劇団未成年)、多田直人(演劇集団キャラメルボックス)、新原武(劇団扉座)、仲村惺吾(明治座アートクリエイト)、南翔太、菊池豪(明治座アートクリエイト)、森田龍

遊女梅鶯……布川美生
遊女鹿紅葉……森川芳衣
町人……中村ひろみ、番場祐海(オニオンスライス)、川西佑佳(劇団扉座)、山下幸乃(劇団扉座)、森永あいり(明治座アートクリエイト)

義太夫……竹本弥清太夫、竹本三桝太夫
三味線……豊澤浩樹
人形脇遣い……吾妻豊隆

生臭坊主妙海……松澤一之

鬼婆/女郎屋お鐘……片岡サチ

賽子姫……ホリ・ヒロシ



遊座『いとしの儚』がとってもよかった。
http://popopurin.blog.so-net.ne.jp/2007-03-29-1

同じ脚本を題材にしている『HAKANA』は期待半分、心配半分。
やはり儚は演じる女優の実力が問われる役。
結論から言えば、藤本美貴は儚の魅力の半分しか表現できてなかった。
まぁ、予想通りといえば予想通り、仕方ないかなぁ。
横山智佐の女優としての凄さを確認することになりました。

青鬼はよかった。
この役がどれだけ観客を引き込めるかが、このお芝居の鍵でもあると思う。
これ、レイザーラモンだったら・・・とかなり心配してた役。
これまた実力ある役者じゃなければできない役だし、芝居全体のできにかかわる役。
山本亨さん、初めての役者さんだけれど、とても安定感のある渋い演技をする方。

賽子姫(ギャンブルの神様)は最高に良かった!!
これは人形。
オープニングで出てきた時、ほぉ~と思わずため息。
人形だけでなく操るヒロシさん含めて賽子姫だったように思う。
もちろん、声はない。
でも、その動き、ほんの少しの仕草で感情がはっきりと伝わってくる。
また、賽子姫と儚の衣装の対比も効果的で美しかった。

レイザーラモンの二人がキャスティングされている。
そのためにある劇中の“お笑い要素”。
“芝居”を観に来たつもりなので、非常に邪魔だなぁ、と思った。
ただ、このシーンが一番盛り上がってたのも確か。
まぁ、芝居の質や観客層を考えたら当然かもなぁ~

クライマックスシーンはちょっと物足りなさを感じたかな。
儚が人間になることよりも、鈴次郎に抱かれることを選ぶ。
たった一度の交わり。
これが、“中途半端”にエロイ。
やるんなら徹底的に妖艶にするか、徹底的に幻想的にするかどっちかだろ~。
お芝居全体の仕上がりに通じるような中途半端さだった。

全体的な結論として、主役の出口さんと藤本さん。
この二人がとても若いため、お芝居全体としての成熟度が青く若くなったように思う。
逆にこのキャスティングをしたということはそれを狙ったのかもしれない。

ただ、絶世の美女、花魁。
これに関しては、藤本美貴では表現は不可能・・・。
せっかくの花魁道中なのに、色気や艶っぽさというのは皆無。
男どもをあしらう様も、小娘がきゃぴきゃぴしているように見えてしまう。
彼女の年齢では、出せる“女の魅力”に限界があるんだろうなぁ。

果たして今回のキャスティングと演出で、この作品の魅力を充分に引き出せたのか。
残念ながら、私には判断できなかったな。
タグ:観劇
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